サグラダ・ファミリアは、芸術、歴史、そして精神性が融合したバルセロナでもっとも象徴的なモニュメントのひとつです。その本当の魅力と意味を理解するには、バシリカにまつわる重要な用語と、建築の細部ひとつひとつに込められた象徴性を知っておくことが欠かせません。
この用語集では、サグラダ・ファミリアを知るうえで欠かせない32の用語を集めました。塔やファサードから、ステンドグラス、彫刻、典礼のための空間まで、アントニ・ガウディの構想を形づくる教会の重要な要素を解説します。

目次
- 後陣
- アントニ・ガウディ
- 鐘楼
- 回廊
- 樹木のような柱
- 地下聖堂(クリプタ)
- 植物のモチーフ
- ドメネク・スグラニェス
- らせん階段
- 聖家族の彫刻
- 福音記者の塔
- 栄光のファサード
- 生誕のファサード
- 受難のファサード
- フランセスク・デ・パウラ・ビリャール
- 神聖幾何学
- イエス・キリストの塔
- ジュゼップ・マリア・ボカベーリャ
- ジュゼップ・マリア・スビラクス
- リュイス・ボネット
- 中央身廊
- 自然主義
- パイプオルガン
- ロザリオの門
- 内陣
- 聖具室
- 宗教的象徴
- 翼廊
- トレンカディス
- 聖母マリアの塔
- ステンドグラス
- 建築のボリューム
サグラダ・ファミリアの重要用語
ここでは、ガウディが自らの作品をどのように構想していたかを思い描きながら、バシリカにまつわるもっとも重要な用語をご紹介します。見学がもっと興味深く楽しくなる豆知識や歴史的なエピソードも知ることができます。
1. 後陣

主祭壇がある教会の半円形の部分です。大きな窓から差し込む光が時間帯によって変化し、内陣を照らしながらバシリカの宗教的な象徴性を際立たせます。
2. アントニ・ガウディ
サグラダ・ファミリアを手がけたカタルーニャの建築家(1852〜1926年)です。モデルニスモ、ゴシック、そして自然の形を融合させた独自の様式を生み出しました。アントニ・ガウディは晩年、この教会の建設だけに専念し、最後には工事現場の工房で暮らすほどでした。
3. 鐘楼
鐘楼とは、12使徒に捧げられた12本の塔のことで、各ファサードに4本ずつ建てられます。現在、計画されている18本の塔のうち14本が完成しています。
4. 回廊
教会の周囲をぐるりと囲み、通りの騒音から教会を遮る回廊です。ロザリオの門はその入口のひとつです。
5. 樹木のような柱

重さを分散させるために、木のように枝分かれした柱です。柱身は二重のらせん状のねじれによって生み出されており、正方形の基部から八角形、十六角形へと変わり、最後には円形になります。
6. 地下聖堂(クリプタ)
ガウディが埋葬されている地下の空間です。最初期の設計や構造が残されており、プロジェクトの始まりや、当初の建築的な解決策を知ることができます。
7. 植物のモチーフ
葉や花、枝から着想を得た装飾で、柱やファサード、彫刻のいたるところに見られます。ガウディの自然への強い関心を映し出しています。
8. ドメネク・スグラニェス
ガウディの弟子で、師の死後に建設を引き継ぎ、20世紀前半にファサードや塔の工事を監督しました。
9. らせん階段
塔に上ってバルセロナの街並みを眺めることができるらせん状の階段です。そのデザインは木の幹を思わせ、建築家の自然主義を反映しています。
10. 聖家族の彫刻

生誕のファサードにある、聖母マリア、聖ヨセフ、幼子イエスを表した彫刻です。自然主義と宗教的な象徴性が融合しています。
11. 福音記者の塔
4人の福音記者、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネを表す4本の塔です。それぞれの塔の頂上には天使、ライオン、雄牛、鷲といった象徴が飾られ、イエス・キリストの塔を取り囲んで調和のとれた全体を形づくっています。
サグラダ・ファミリアのおすすめチケット

ガイド付きツアーは、ガウディの傑作をもっとも深く知ることができる方法です。行列に並ばず、プロのガイドが案内します。日程によっては日本語ガイドの回もあります。
12. 栄光のファサード
キリストの栄光に捧げられる正面のファサードとなる予定で、最後の審判や天国への入口の場面が表現されます。現在も建設中で、完成後はバシリカの正面入口となります。
13. 生誕のファサード

ガウディが存命中にもっとも工事を進めたファサードで、動物や植物、日常の情景とともにイエスの誕生の喜びを表現しています。1978年からこの教会で仕事をしてきた彫刻家の外尾悦郎(Etsuro Sotoo)は、楽器を奏でる天使や子どもたち、果物のかごを加え、2015年12月にお披露目されたブロンズとガラスの扉もデザインしました。
14. 受難のファサード
1917年にガウディが設計し、1954年から建設が始まり、鐘楼は1976年に完成しました。角ばった劇的な作風の彫刻は、1987年に制作を始めたジュゼップ・マリア・スビラクスによるものです。
15. フランセスク・デ・パウラ・ビリャール
サグラダ・ファミリアの最初の建築家で、サグラダ・ファミリアの最初の設計図を手がけました。ガウディはこの設計図を再解釈し、唯一無二の作品へとつくり変えました。
16. 神聖幾何学
ガウディは線織面の幾何学(双曲面、放物面、らせん面)を用いて、構造、光、象徴性をひとつに結びつけました。
17. イエス・キリストの塔

高さ172.5メートルのバシリカでもっとも高い塔で、これによりサグラダ・ファミリアは世界一高い教会となりました。頂上の十字架は2026年2月20日に完成し、ガウディの没後100年にあたる2026年6月10日にローマ教皇レオ14世によって祝福されました。
18. ジュゼップ・マリア・ボカベーリャ
バルセロナの書店主(1815〜1892年)で、1866年に聖ヨセフ帰依者協会を設立し、教会の建設を推し進めました。
19. ジュゼップ・マリア・スビラクス
受難のファサードの彫像を手がけた彫刻家です。モダンで角ばった作風はガウディの自然主義からの転換を示すもので、当時は称賛と論争の両方を巻き起こしました。
20. リュイス・ボネット
リュイス・ボネット・イ・ガリは1974年から1982年まで工事を指揮し、ガウディの設計図を現代の技術に合わせて調整しました。
21. 中央身廊

主祭壇へと視線を導く中心となる空間です。柱とステンドグラスが垂直性と広がりを感じさせ、まるで石の森のようです。
22. 自然主義
自然の形を建築や彫刻に取り入れる様式で、柱やファサード、装飾の細部に見ることができます。
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ガイド付きツアーは、ガウディの傑作をもっとも深く知ることができる方法です。行列に並ばず、プロのガイドが案内します。日程によっては日本語ガイドの回もあります。
23. パイプオルガン
ブランカフォルト・オルゲナース・デ・モンセラット社が製作したメインのパイプオルガンで、2010年に内陣に設置されました。26のストップと1,492本のパイプを備え、典礼やコンサートで演奏されます。
24. ロザリオの門
生誕のファサードの右端、聖マティアの塔のふもとにある門で、回廊へと通じています。ガウディは1897年にこの門を完成させました。
25. 内陣
主祭壇がある、教会の典礼の中心となる場所です。光に包まれ、訪れる人の注意が中心となる宗教儀式へと向かうように設計されています。
26. 聖具室
祭服や典礼用具を準備する場所です。その設計は、機能性とガウディの様式に調和した装飾の細部を兼ね備えています。
27. 宗教的象徴

建築の細部ひとつひとつに意味があります。柱は使徒を表し、ステンドグラスは福音書の物語を伝え、神の光が祭壇へと続く道を照らします。
28. 翼廊
中央身廊と交差して十字形をつくる横方向の部分です。構造面でも、内部の採光の面でも重要な役割を果たしています。
29. トレンカディス
陶器やガラスの破片を使ったカタルーニャのモザイク技法で、ガウディは塔や階段、装飾に用いました。
30. 聖母マリアの塔
後陣の上、イエス・キリストの塔の隣に位置し、聖母マリアがバルセロナを見守ることを象徴しています。高さは138メートルで、頂上には12の先端を持つ星が飾られ、2021年12月8日に初めて点灯されました。
31. ステンドグラス

ジョアン・ビラ・グラウがデザインしたステンドグラスは、太陽の向きに応じて教会内を暖色や寒色の光で満たします。色や形のひとつひとつに、象徴的・美的な意味が込められています。
32. 建築のボリューム
塔、身廊、ファサードを組み合わせた形と量塊のことで、バシリカ全体に唯一無二のバランスと躍動感を生み出しています。
サグラダ・ファミリアを知ることは、自然と建築が出会う光と形、そして象徴の世界に浸ることです。塔やファサード、細部のひとつひとつが、ガウディの物語と、その仕事を受け継いだ人々の物語を語り、今も成長を続ける生きたモニュメントをつくり上げています。
見学の計画を立ててチケットを予約し、さらに詳しく知りたい方はガイドツアーに参加して、世界に類を見ないこの教会の壮大さと秘密に驚かされてください。
